ファッションや美容に興味がある方の中には、カラコンにもチャレンジしたいと考えている方が増えてきているようです。しかし、眼科を受診しなくてもカラコンは購入できるものなのか、わからない方もいるのではないでしょうか。

この記事では、カラコン購入のために眼科受診が必要な理由や、未受診で起こるトラブルについて解説します。カラコンの選び方や購入するときの手順、扱うときの注意点なども解説しますので、参考にしてください。

度なしでもカラコンには眼科受診が必要

カラコン購入時には、度数の有無に関わらず眼科受診が必要です。パッケージなどにも眼科受診について記載しています。カラコンは処方せんがなくても購入できるので、眼科未受診で使用している方も多くいますが、トラブルも多くあります。安全に使用するためには、必ず眼科を受診しましょう。理由については、次で詳しく解説します。

カラコンに眼科受診が必要な理由

度数の有無に関係なく、カラコンの購入に眼科受診が欠かせない理由について解説します。

カラコンは高度管理医療機器

カラコンは度数の有無に関係なく「高度管理医療機器」です。医薬品医療機器法で、カラコンは「クラスⅢ」に分類されます。クラスⅢは「不具合が生じた場合、体へのリスクが比較的高い」事を意味し、選び方を間違えると眼障害などを引き起こす可能性があるため、あなたの目のためにも眼科受診は必要です。

自分の目の状態・適したレンズがわかる

眼科で行う検査は、視力の計測や診察の他にも複数あります。レンズのカーブを表すBC(ベースカーブ)やDIA(レンズ直径)も測定するので、自分の目に合うレンズを選ぶことができます。目に合わないカラコンの使用は、ずれやすい・はずしにくいなどの着脱時の違和感や目のトラブルにつながるので測定は大切です。また、医師の診察では傷の有無・涙の量・アレルギーの有無など、目の健康状態もわかります。

医師から正しい使用方法・ケア方法を教えてもらえる

眼科では、正しいカラコンの使用方法を指導してもらえます。また、つけはずしの練習やケア方法も同時に教えてもらえるので、目のトラブルを引き起こしづらくなります。

眼科を受診しない場合に起こりうるトラブルとは

眼科未受診により予測されるトラブルの例を、3つ紹介します。

レンズがよくずれる

BCを測定しないと、サイズの合わないレンズを使用することになり、ずれやすくなります。また、カーブがきつすぎて眼球をしめつけるトラブルもあります。

角膜に傷がつく

自分の目に合わないレンズの装着や、正しくない使用を続けていると角膜が傷つきやすくなります。角膜が傷つくと充血や痛み、ひどい場合には角膜上皮障害(点状表皮角膜炎・角膜上皮びらんなど)になる場合もあるので、必ず目に合ったレンズを眼科で処方してもらいましょう。

アレルギー症状が出る

レンズを清潔に管理せず汚れたまま使用し続けると、痛みやかゆみを伴うアレルギー症状を起こすことがあります。上まぶたの裏側にデコボコした乳頭ができ炎症をおこす「巨大乳頭結膜炎」などを発症する可能性があるので、レンズは適切に管理するよう注意し、定期的に眼科を受診して目の健康状態を確認してください。

カラコンを購入する手順

ここでは、カラコンを購入するために必要な流れについて解説します。

眼科を予約して受診する

まずは、受診予定の眼科に、カラコンの検査を行っているのかを確認しましょう。また、眼科によっては予約を優先させるところもありますので、検査の予約をするとスムーズです。

カラコンの使い方・注意点を指導してもらう

視力測定や眼圧検査、目の表面のカーブなどの検査や測定が終わり、眼科医にカラコンの使用を認められたら、正しい使用方法やケア方法、注意点などの指導を受けます。眼科内でレンズを購入する場合は、検査・診察後、院内でレンズを選び、テストレンズのフィッティングを行います。

医師から処方せんを受け取る

眼科医が発行する処方せんには、PWR(度数)やBC(ベースカーブ)・DIA(レンズの直径)などが記載されています。これらは、レンズを購入するために重要な情報です。カラコンは高度管理医療機器なので処方せんがないと買えない店舗もあります。

自分の目に合うカラコンを購入する

カラコンは店頭やオンラインショップで購入できるので、自分の目に合うものを選んでください。オンラインショップなどで購入する際には、厚生労働大臣の承認があるカラコンであることを確認してから購入すると安心です。

トラブルを起こさないためのカラコンの正しい扱い方・注意点

トラブルから目を守るために、カラコンの正しいケア・注意点を理解しましょう。
使用前に必ず添付文書をよくお読み下さい。

触る前に必ず手を洗い清潔にする

汚れた手でレンズを触ると、傷や汚れがつきます。レンズを触る前には、必ず石鹸で手を洗いましょう。

つける前に目の状態をチェックする

レンズを装着する前に鏡で目を見て、充血や目やになど異常がないかを確認して、異常があれば使用を中止します。

ケースから取り出すときの注意点

レンズを爪で傷つけたり折ったりしないよう、注意して指先でレンズを取り出します。

レンズに問題がないか確認する

装着前にレンズに傷や汚れ、異物の付着など異常がないかを必ず確認します。異常があるレンズは絶対に使用してはいけません。また、レンズには裏表があるので間違えないようにしましょう。

つける時間・サイクルを守って使用する

レンズの装着時間を守り、長時間使用はやめましょう。つけ心地は慣れるまで時間がかかることもあるので、医師から指示された範囲内で少しずつ装着時間を延ばします。レンズには、交換時期や使用期限があるので、必ず守ってください。

寝るときは必ずレンズをはずす

レンズをつけて寝るとはずれなくなることもあり、非常に危険です。涙液の分泌が減る睡眠時には、目に貼りつきやすくなり、無理に取ろうとすると角膜を傷つけることもあります。

ワンデー以外は必ず毎日丁寧にケアをする

ワンデー以外の2ウィークやマンスリーのカラコンは、毎日ケアが必要です。ケアを怠るとレンズに雑菌が繁殖してトラブルの原因に繋がります。レンズを清潔に保つためにも、正しいレンズケアを行いましょう。

自分以外の人にあげたりもらったりしない

カラコンは眼科で処方を受けて購入しているので、使用できるのは本人だけです。自分の目に合わないレンズはトラブルを起こす原因にもつながりますので、絶対にやめましょう。

異常を感じたらすぐに医師の診察を受ける

少しでも目に異常を感じた場合は使用を中断し、すぐ眼科へ行きましょう。対処が遅れると、症状が悪化することもあるので、注意してください。

定期検査を受けることを忘れずに

眼科医から指定された定期検査を必ず受けましょう。目の調子が悪くなくても、目のトラブルが発見されることもあります。また、レンズが目に合っているかの再確認もします。定期検査は、レンズ装用開始日から「1週間後」「1ヶ月後」「3ヶ月後」「以降3ヶ月毎」など、眼科医の指示に従って受けましょう。

カラコンの選び方

処方せんに記載されているBC(ベースカーブ)、PWR(度数)、DIA(レンズの直径)を確認してからカラコンを選び、購入しましょう。各用語については以下で解説します。

BC(ベースカーブ)

レンズの曲がり具合を示したものを、BC(ベースカーブ)と言います。トラブルに合わないためにもBCの合うレンズを選びましょう。日本人の眼のカーブは比較的大きく、8.6~8.7mm位のBCが多いようですが、個人差があります。

BCの合わないレンズは、以下のようなトラブルが生じます。

  • BCの小さいレンズは目を圧迫し充血させる。
  • レンズのフチが涙を出す部分もふさぎ目が乾燥しやすくなる。
  • BCの大きいレンズはずれて目にかゆみを起こす。

PWR(度数)

レンズの度数を表す数値を、PWRと言います。0を基点として、プラスは遠視、マイナスは近視です。目とレンズの間に空間がある眼鏡と、目に直接装着するコンタクトレンズの度数は同じではないので、その都度測定を行います。PWRの合わないレンズをつけると見えにくいだけでなく、目が疲れやすくなったり、視力が低下したりすることもあります。

DIA(レンズの直径)

DIAはカーブ状になったレンズの大きさ、直径を表した数値です。日本人の目は小さめなので、DIA14.0~14.2mmを基準にレンズを選ぶとよいでしょう。

DIAが合わないレンズは、以下のようなトラブルが生じます。

  • DIAが大きすぎると目を余計に覆うので、目が酸欠状態になる。
  • 目が酸欠になると、「目がゴロゴロする」「目が重い」など不快感が出る。
  • 点状表層角膜症や角膜内皮細胞障害などになりやすくなる。

まとめ

カラコンは、おしゃれを楽しむアイテムですが雑貨ではなく、「高度管理医療機器」です。レンズを購入する際には必ず眼科を受診して処方せんを受け、購入後は正しく扱うことでさまざまなトラブルをさけられます。

COCOBEAUMO(ココビューモ )は、粧美堂株式会社が運営しているECショップです。レンズは、度数の有無、カラー、レンズの直径、装着期間から検索でき、東京都からの認可を得たカラコン販売店なので、初めての方でも安心です。カラコンを試してみたい人は、ぜひお試しください。

高度管理医療機器等販売業賃貸業許可番号 第0港み生機器第191号